チャンスをつかむ人、逃す人の差

 ■売上が伸びない原因
128h

 

「いやぁ、たまたまですよ。運が良かっただけですよ」

 

成功している人達と話をしていると、このような言葉に出くわすことがあります。

こんなに上手くいったのは、自分は運が良かった、と。

 

この言葉。文字通り受け取ると、えらいことになります。

 

「そうか、あの人は運が良かったんだ。いいなぁ。それに比べて自分は運がないよな」

こんなふうに捉えてしまうと、まったくと言っていいほど進歩がありません。

 

実は、幸運は誰にでも巡ってくるものです。

誰でもチャンスに遭遇しているのです。

 

でも、多くの人はチャンスを逃しています。

「自分は運が良かった」と言う成功者は、そのチャンスを見逃さなかったのです。

 

一体どこにその差があったのでしょうか?

 

  

 

それは、『チャンスはわかりにくい形で登場している』からです。

 

そうなんです。チャンスに遭遇しても、わかりやすく「チャンス」とは書いていません。

わかりにくいので、多くの人が見逃してしまうのです。誰が見てもわかるようなチャンスなら、見逃さないはずですから。

 

「チャンス」と書いていないばかりか、「ピンチ」と書いてあることもあります。いや、むしろピンチとして登場することの方が多いかもしれません。

 わかりにくいか、ピンチという形で「チャンス」は現れるので、まずはこういう形で目の前に登場しているということをしっかり認識しておくことが大切なのです。

 

そして、チャンスに気づいた後も大切です。

気づいた後、チャンスの尻尾をつかむかどうかは自分の意志次第です。

 

運が巡ってくるのは、偶然の要素も多分に含まれています。でも、その運を存分に活かすのは、自分の決断だということです。

 

あと、気を付けたいところでは、チャンスを目の前にしても「今はタイミングじゃないです」、「まだ早いです」という言葉。

 「タイミングじゃない」、あるいは「まだ早い」かどうかは、実際には本人にはわかりにくいことが多いです。自分では気づきにくいので、チャンスを逃すことになるのです。

 

例えば、私の2冊目の本の場合、コンサルタントとしてデビューする前に、出版社から「カウンセラーのための開業マニュアルを書いてもらえないか」という依頼が入りました。

 

話自体はうれしく思いました。でも同時に「今は出版のタイミングじゃないな」「まだ早いよな」という思いが湧きました。

 元々コンサルタントとして本格的に始動してから、じっくりと執筆しようと計画を立てていました。ところが思いのほか早いタイミングで依頼が舞い込んできたわけです。

 

「良い話だけど、まだ自分には早い」

「日々のカウンセリングが忙しく、執筆している時間が取れない」

 「今回は断ろう」という思いの方が上回ったのです。

そういう気持ちがある中、家族、他の起業家、知人のコンサルタントに相談してみました。

 

いろいろな意見が出たのですが、「ステージアップするチャンスだよね」という言葉が私の心に最も引っかかりました。

 最終的に決断を下すのは自分しかいません。でも、まだ葛藤はありました。

こういう葛藤があるとき、どういった基準で判断すればいいのでしょうか?

 

このような時は、『後悔している自分の未来をイメージ』します。

チャンスに乗らずにこのままでいる自分の未来を想像するわけです。

どれくらい後悔しているのか。その度合いの大きさでチャンスの尻尾をがっちりつかむか、手放すかを判断しています。

 

チャンスを手放した場合・・・

私以外に売れているカウンセラーにこの出版の話が行く →  その人が出版し評判になり、その後コンサルタントになって大活躍する

 

「ショック」「悔しい」「決断できなかった自分を責める」「本当は自分が売れるはずだったと知人に愚痴る」

相当ショックで情けない未来像が次々と浮かんできました。

 

後悔の度合いが大きかったので、すぐに決断できました。決断したら、計画を修正して、あとはやり抜くまで行動あるのみです。

こういう流れがあった上で、「運がよかったなぁ」と思っているわけです。

 

いかがでしょうか。

このように1年後、3年後、10年後と未来をイメージしていき、その時の自分が後悔していないか、後悔しているとしたらどの程度後悔しているのかチェックしてみましょう。

 

 補足として、こういう考え方をしている人も要注意です。

 「自分にはチャンスはいっぱいある」と思っている人。運がいいと思っているけど、それほど行動力がない場合です。

このケースでは、次のチャンスもあるはずと思っているので、すぐには行動しないので、いつまでたっても成功できないタイプになります。

実際には、すぐに次のチャンスが来ないことが多いです。

 

「これが最後のチャンスだとしたら?」と自身に問いかけて、本当に未来の自分は後悔しないか、確かめるようにしましょう。

 

 まとめです。

大切なことはチャンスが来た時に逃さないこと。でもチャンスは、わかりやすい形で示されていないこと。

ですので、瞬時にチャンスを捉えられるように日ごろから準備しておくこと。準備とは、どんな自分になりたいか未来を想像しておくこと。

それをしておくと、チャンスが舞い込んできたときに、もしチャンスに乗らなかったときに起こるであろう後悔が容易に想像できるということ。

 

チャンスに気づき、チャンスの尻尾をつかんで離さないようにしましょう!