カウンセラーが独立開業時の重圧に負けない秘訣とは!?

 ■売上が伸びない原因

「なんとかしてあげなきゃ」

(でも・・・はたして自分にできるのだろうか・・・)

 

「開業を目標にして、ここまでカウンセラーの勉強をしてきたのですが、いざ開業する段階になって、怖くなってきました」

 

セミナーを開催していると、このようなご相談が頻繁にあります。

悩みを抱えているクライアントに寄り添い、良い方向に進めるようにしていたいと思っているけど、開業直前になると、本当に自分にその資格があるのだろうか? と不安になってくるのです。

 

割と誰しもこういった不安が一気に膨れ上がる現象を経験するものです。私も開業時、同じことを経験しました。

 

この重圧に負けて、いつまでも不安を引きずっていると、適切な集客活動を行うことができないのです。

集客するのを少しでもためらっていると、売上は必ず中途半端になります。そして、あっという間に月日は流れ、開業して2年経っても3年経っても一向に芽が出ないという状況になってしまいます。

 

この精神的な障壁はクリアしておかないと、売れるカウンセラーにはなれないのです。

 

さて、精神的な障壁を取るために、どうすればいいのでしょうか? 

 

それは、《一人で背負わない》ことです。

一人で背負わない、とはどういうことか?

 

基本期にはカウンセリングは11で行いますよね。悩みを抱えているクライアントが目の前にいて、そのクライアントに寄り添うのがカウンセラーです。

そして、クライアントの話をじっくり聴いていきます。

 

「誰も協力してくれません。みんな私のことを悪く言います。友達と呼べる人はいません。家族も相手にしてくれません」

もし、このような感じでクライアントがあなたに助けを求めてきたとしたら、あなたはどういう心境になるでしょうか?

 

この状況を見ると、カウンセラーが一人でクライアントを支えてあげないといけないような心境になってきます。

 

でも、ここで視野が狭くなってはいけません。クライアントの人生を一人で背負うことなど、本来できないのです。背負おうとしたら、どこかで重圧に負けてしまいます。

もし、一生懸命クライアントの人生を背負って、どこかで重圧に負けた時、クライアントはあなたに対して絶望し、攻撃してくる可能性もあります。

 

ですので、目の前の人を信じること。クライアントの中に、幸せに豊かに暮らしていける素養がすでに備わっていると信じ切ることが大切なのです。

今は本人が気づいてはいない、隠されている素養を開花させるキッカケを与える。その役割にカウンセラーは徹することです。

 

「こんなこと、カウンセラーとしては当たり前のことじゃないか」と、しっかり理解できているカウンセラーもたくさんいることでしょう。

 

でも、これを理解しているカウンセラーの多くが実は致命的なミスを犯していることをご存知でしょうか。

理解しているがゆえに、失敗してしまっていることとは?

 

それは、「カウンセラーはキッカケを与えること。答えはあなたの中にあるのです」と、めちゃくちゃ正直にホームページに書いてしまっているのです。

必ずしも真実を書けばいいというものではありません。これは、悩んでいるクライアントに対して、この時点では伝えなくてもいい情報です。

 

なんでもかんでも正直に伝えるのではなくて、何を伝えるか、何を伝えないか、しっかり吟味しなくてはいけません。

そして、《情報を伝える順番、タイミングが重要》になってきます。

 

クライアントとの初対面時や最初の頃は、クライアントの全て受けとめる姿勢を示すことが重要になります。

そして、信頼関係を築き、少しずつ前に進めるようになってきたクライアントに対しては、カウンセラーが助けるのではなくて、クライアントの周りの人たちにサポートしてもらえるように仕向けていくのです。

 

カウンセリングの最後のあたりで、「カウンセラーはキッカケを与えるだけです。答えはあなたの中にあったのですよ」と伝えると効果的なのです。

 

誤解を恐れずに言うと、最初はカウンセラーに全面依存させるくらいのイメージで受け止める。そして、時間の経過とともに依存度合いを薄めて、自立を促していくような感じです。

 

実際に一人のカウンセラーの力によって、クライアントが羽ばたいていくということはないと思っておいた方がいいですね。あくまでもキッカケを与えただけだと思っていると重圧に負けることはなくなります。

 

クライアントも、あなたに出会うまでに必死でもがき続けた経験、本やネットで知識を蓄えて、他のカウンセリングも受けているかもしれません。

そして、たまたま変化成長するタイミングで自分のところにやってきたんだと、私は割り切っています。

 

そう考えることで、「私一人の力でクライアントを回復させた」という慢心を戒めることができます。

 

そして、そう考えておくと、もしクライアントの成長が見えなかったときも、ひどく落ち込むことがなくなるのです。

今回は私のカウンセリングでは結果が出なかったけど、次のカウンセラーのところで上手くいくだろうと信じることができるのです。

 

全力は尽くすけど、決して一人で背負わないこと。これが重圧を乗り越えるために必要なことなのです。