カウンセリングスキルを次々学ぶ人は成功できない?
「心理療法を勉強するのが大好きなんです。次はどんなものを学んだらいいでしょうか?」
次から次へと途切れることなく心理療法を学び続ける人がいます。
探求心が旺盛なのはいいことだと思います。
心の仕組みを知ること、そして人を癒す技術を知ることは、とても楽しいものです。
知的好奇心が満たされるので、知識を蓄えたくなる気持ちはわかるような気がします。
ですが、このままではカウンセラーとして開業しても上手くいきません。
なぜなら・・・
《インプットだけでは何も生み出さない》
からです。
起業する人は、お客様を見つけていかなくてはいけません。
お客様から見つけてもらわないといけない、といった方が正確かもしれません。
見つけてもらうためには、
習得したカウンセリングスキルを伝えていく必要があります。
最も簡単な方法は、習ったそばから人にしゃべることです。
家で家族に対してレクチャーしてみる。友人に試してみる。仕事仲間に伝えてみる。
誰かに伝えてみて、その人が癒されたり、興味を持ってくれたら成功です。
あなたは自信を持つことでしょう。
反対に、あまり反応がなかった。途中で話題をすり替えられた場合は失敗です。
でも落ち込む必要はありません。
「この伝え方では上手くいかないんだな」というのがわかったことが大切なのです。
次の機会では、伝え方を工夫するでしょう。
アウトプットする際、試行錯誤が必ず必要になります。
そうすることで、成功確率がどんどん上がっていきます。
成功体験を積むと自信になり、失敗体験を積むと伝え方の経験値が増えます。
どちらに転んでも成長しているのです。
すでに開業している人の話を聞くと、次のように言う人がいます。
「この人に一生懸命伝えても、全然わかってくれない」
「ダメな人ほど、なんにもわかっていない」
このように結論付けてしまうのは簡単です。
でも成長はありません。
このように正攻法では伝わらない人に対しては、
伝え方や伝える順番の工夫が必要になってきます。
試行錯誤を繰り返している人は、さまざまなアイデアが浮かんでくるようになります。
一筋縄ではいかない人がいたら、「わからない人」と結論付けるのではなく、
「自分の成長を加速させてくれる人」と捉えて、いろいろと試してほしいのです。
スキルを学ぶときの本来の目的を思い出してください。
悩みを抱える様々な人を癒していきたいと思っていたはずです。
ぜひ、インプットに偏らずに、積極的に学んだことを伝えてみてください。
そして、伝え方のバリエーションをどんどん増やしてみてくださいね。
これができるようになると、クライアントからの深い信頼が得られるようになるのです。