カウンセリングとセミナーが両立できないのは○○が違うから
「1対1のカウンセリングもやりたいし、セミナーの講師としても活躍したいです」
このように開業後のご自身の想いを伝えてくる方がいます。
こういった近未来の展望を漠然とした形でもいいので、まずは思い描いてみることが、大切です。
大切なことなのですが、カウンセリングと講師を両方やりたいという場合は、実はとても危険な要素が入っているのです。
「なぜ、カウンセリングとセミナーを両立させながら、やっていきたいのですか?」
と私が訪ねると、Aさんみたいになりたいからです。
すでに活躍されているカウンセラーの名前が出てきました。
活躍中のカウンセラーのウェブサイトを見ると、たしかにセミナーが盛況で、カウンセリングも3か月待ちとなっていたりします。
その状態を見て、Aさんに憧れる気持ちはわかります。
ただ、《結果》として、Aさんは今の形になっていることをおさえておかなくてはいけません。
これからこ開業する人が1対1のカウンセリングを開始して、セミナーも開始すると、どちらも上手くいかない可能性があります。
なぜ、上手くいかない可能性があるのでしょうか?
それは、《ターゲットが違う》からです。
そうなんです。カウンセリングを受けたい人とセミナーを受けたい人とでは、ターゲット層が異なるのです。
ターゲットが異なるということは、一体どういうことを意味するのか。それをあらかじめ考えておく必要があります。
ターゲット層が異なるということは、全く別のビジネスをやるようなものだということです。集客にかける『労力も資金も2倍かかってしまう』と思ってください。
開業当初の資金にゆとりがない時に、二兎を追ってしまうと、二つとも中途半端になってしまうことになりかねません。
かつての私の失敗事例があります。
1対1のカウンセリングを始めた当初のことです。カウンセリングの集客とは別に潜在意識を活用する少人数のセミナーも開催していました。
セミナーの方が料金的に安いので参加しやすいということもあり、カウンセリングよりも参加者を集めやすかったことを記憶しています。数ヶ月連続して行いました。
ところが、セミナーから1対1のカウンセリングにつながったのは、たった1件だったのです。
私は元々、1対1のカウンセリングをメインにやっていきたかったのです。そして、あわよくばセミナー講師としても活躍できたら素晴らしいなと思っていたのです。
ところが、見事に惨敗。効率が悪すぎることにようやく気付いた私は、1対1のカウンセリング集客に集中することに方向展開したのです。
私と同じような考え方をしていて、失敗するケースはあるので注意してくださいね。
あるいは、1対1のカウンセリングは芽が出ないものの、セミナーの集客が上手くなっていき、そのまま主な収入源がセミナーになる人もいます。そして、セミナー参加者の中から、少しずつカウンセリングを受ける人がちらほら出始めるという流れもあります。こういった形で売れているカウンセラーもよく見かけます。
この場合、正確には売れているカウンセラーではなく、《売れている心理セミナー講師》ということになります。
この部分を間違えて捉えて憧れを抱いてしまうと、時間もお金も無駄にする集客をしてしまうかもしれないのです。
あなた自身が、1対1のカウンセリングをメインにやっていきたいのか、それとも人気講師になりたいのか、どちらを選択するかでターゲットが異なり、集客方法も違ってくるのです。