学びを100%活かす、たった一つのコツとは!?
「集客について色々学んできたのですが、上手くいかないです」
先月、弊社主催のセミナー中に参加者からの悩みをお聞きしました。
この方は、これまでにカウンセリングスキル講座を複数受講され、なおかつ起業塾や集客のコンサルティングも受けられた経験があります。
カウンセリングや集客の知識はどんどん増えているはずなのに、それらを活かしきれないという悩みでした。
他のセミナー参加者にも話を伺ってみると、学びをご自身のビジネスに変換して活用するのは苦手な方が多いようです。
そこで、私自身もカウンセリング養成講座や起業塾に受講生として参加した経験を思い出しながら、学びをビジネスに活かす最も大事なコツをお話しさせていただきました。
新しい知識をスポンジのように吸収して、一気に絞り出すかのように成果を出していくために、いつも心がけていることです。
さて、学びを100%活かすために最も大事なコツとは?
(少し考えてみてくださいね)
それは、『逆算思考』を持つことです。
逆算思考というのは、目標を設定して、そこから現在へさかのぼり、目標に到達するための計画を立てる思考法です。
例えば、全6ヶ月間の起業塾に参加したとします。
たいていは起業塾に参加すると、「ファーストキャッシュがとれるようになります」とか、「100万達成できるようになります」といった成果をわかりやすく掲げています。
それが6ヶ月後の目標になるわけです。それを踏まえて、自分なりの目標を掲げましょう。
学びの場に参加する時は、当たり前ですが必ず終わりがあります。最終日を明確に意識することが大切なのです。
さあ、起業塾がスタートしました。
逆算思考が働かない人は、最初の時期は割合のんびり構えています。ですが6ヶ月なんてあっという間です。
4ケ月5ヶ月に差し掛かる頃には、焦ってくる人が増えてきます。あるいは、成果が出ないことによる講師への不満を吐き出す人も出てくる始末です。
一方、成果が着実に出てくる人は、逆算思考をしています。
半分の3ヶ月の時点で、自分はこういう状態になっていなくてはいけない。そのためには、2ヶ月の時点では、こんな取り組みをしているだろう。そうなると、1ヶ月目はこれくらい頑張ろう、と自分の進捗状況の目安ができています。
逆算思考をすると、早い段階で焦りや不安が出てくるのです。
「まだ6ヶ月ある」ではなく、「6ヶ月しかない。うかうかしてられない」と、開始時点から落ち着かないものです。焦りや不安が危機感を生み出し、それが行動の原動力となります。結果、適切な行動ができているので、成果が出やすいのです。
一方、逆算思考がない人は、先ほどもお伝えしたように、最初にのんびり構え、期限がいよいよ迫ってきてから、焦り始めます。そこから焦っても手遅れになることが多いです。
完全に後手を踏んでいるので、いくら学んでも上手くアウトプットできずに、成果が出るまでには至らないということになるのです。
私がかつて、初めてカウンセラー養成講座を受けた時の話です。
その当時には逆算思考があったので、養成講座が終わって翌月にはカウンセラーデビューを果たすという目標を決めました。
約6ヶ月の講座でした。わかりやすく1月スタートとします。6月に講座が終わるので、デビューするのが7月ということになります。
6月時点では、ホームページを完成しておく必要があります。
そのためには最低でも3月の時点では、カウンセリングの方針やコンセプトを決めておこうと考えました。
だとすると、1ヶ月目で過去の洗い出しをして、アピールポイントを仮決めする必要があることがわかりました。
ざっくりですが、これが集客においての逆算思考です。
そして、カウンセリングスキル習得に関しての逆算思考も大切です。7月時点でクライアントとのセッションが始まる予想をしていたわけです。
ですので、学んだだけでは不十分。毎回講義が終わると、2、3日以内に、ワードに誘導文や講師が何気なく話したポイントをテープ起こししながら入力していました。誘導文は全て印刷して、常に手元に置いて、ぶつぶつつぶやきながら暗記しました。
実戦を想定した練習をするために受講生に声をかけ、定期的に練習を繰り返しました。2ヶ月目からは、実際のカウンセリングの現場を経験するために、予約して実際にセッションを受けていました。予約から当日までのクライアントの心の動きやプロ目線でやるべきことを見極めたかったからです。
最初はざっくりとした逆算思考だったのが、実際に行動を起こすことで、より逆算思考からの行動精度も上がってきます。
カウンセリングの現場を経験すると、予約の仕方や電話の応対等、体験することになるので、最悪でも5月の時点では、予約応対マニュアルを作っておく必要があると実感できたのです。
このようにすることで実際に7月から、カウンセリングを開始することが可能になったのです。
一方、逆算思考がない受講者を見ていると、最初は余裕があるんですね。でも、ただ講師の話を聴いているだけで、インプットしかしていないようです。
案の定、講座の後半に入ってくると、焦りが出てきます。
講師に直接は言わないですが「A先生(講師)は、Bさん(受講生)ばかり贔屓している」と嫉妬心が隠し切れない人もいました。
どんな講師でも完璧な人はいませんので、あらを探そうとしたらいくらでも出てきます。しかし、あら探しのために受講しているのではないはずです。
アウトプットができていたら、不満よりも感謝の気持ちの方が圧倒的に上回るはずです。
知識を詰め込むだけで行動しなければ、人は感情が不安定になります。不安定さの原因を講師に向けるか、自責になるかは、それぞれのタイプによって分かれることでしょう。
どちらにしても、このままではいけないのは確かなことです。
まずは、ざっくりでいいので最終日にどうなっていたいか、という目標を立て、そこから逆算して、この時点ではどんな状況になっていなければいけないか、紙に書き出しましょう。
そして、実際に行動することで、当初の計画を軌道修正して、より精度の高い行動計画にしていくのです。